●地金価格が高騰している銀。日本の記念銀貨は投資としてアリ?●

MMPAです。

最近、自分の持っている記念硬貨を手に取って、近年の金価格高騰によって凄まじい含み益が出ているなぁと改めて感じました。

「10年前に、今のゴールドの価格を一体誰が想像できたでしょうか?」

基本的に今手元にある記念硬貨は貰い物ばかりで元手は0円です(笑)

そこで、日本の造幣局が発行する記念銀貨・金貨は「純粋な投資対象としてどうなのか」を徹底的に検証してみました。

今回は、現在シリーズ展開されている「国立公園制度100周年記念千円銀貨」をベースに、私が弾き出した数字のエビデンスと、ロジックで否定しながらも「ある理由」から阿蘇の銀貨を申し込んでしまった私のリアルな舞台裏を包み隠さず記録します。

1. 現行販売銀貨の価値と額面との乖離

今回検証の俎上(そじょう)に載せたのは、現在発売中の国立公園制度100周年記念の千円銀貨です。
スペックは純銀31.1g(1オンス)、額面は1,000円。

ここでまず、造幣局が提示している価格の「歪み」に気づきます。

  • 新規抽選分:34,800円(近年の銀相場高騰を受けて大幅値上げ)

「これは投資としてどうなんだ?」と気になり、まずは足元の地金価値を計算してみました。
現在の銀の店頭小売価格を1g=約330〜350円台として計算すると、地金そのものの価値は約10,500円前後になります。

地金価値の3倍以上の価格であり、純投資として見れば「極めて効率が悪い」と言わざるを得ません。
というか、はっきり言って投資としてはあり得ませんね。

しかし、7/17時点で昨年12月に販売された同じ国立公園シリーズの定数割れ再販がされています。
こちらは当時の銀の仕入れ値がまだ安かったからか販売価格は

過去発行分の再受付(先着):15,200円

これでも、すでに「約4,700円以上のプレミアム(上乗せ金)」を払っている状態です。

現在の銀貨は額面と実際の価値が乖離しすぎています。
少なくとも額面が素材の価値と同等かそれに近いところにないと安全資産とも言い難いのではないでしょうか。

また、記念銀貨としてのプレミアムについても過去の日本の記念銀貨の傾向を見ると、発行直後は盛り上がりますが、数年経つとプレミアムが徐々に剥がれ、地金価値近くまで収束していくケースが大半です。
特にシリーズものは発行枚数が多く、希少性が薄れやすいという弱点もあります。
※2024年発売のドラゴンボールプルーフ硬貨セットは3倍近いプレミアムがついています。

2. 法律の壁:「鋳潰せない」日本貨幣の制約

もう一つ日本の記念貨幣には、民間が作るインゴットにはない致命的な制約があります。
それが「貨幣損傷等取締法」の存在です。

日本の公式な貨幣である以上、いくら銀の価値が上がったからといって、勝手に溶かして銀の塊として売却することは法律で一発アウトです。

つまり、出口戦略(売却ルート)は「コイン専門店への売却」か「メルカリ・ヤフオクなどの二次市場での個人間取引」に限られます。
民間大手のインゴット(井島金属など)であれば、純粋にその日の銀のグラム単価で買い取ってもらえますが、記念銀貨の場合は「法律の制約があるコイン」として扱われるため、換金性の面で一段劣るというリスクを抱えることになります。

3. なんで記念銀貨を申し込んでみたのか

ここまで読んだ方は、「じゃあ記念銀貨なんて絶対に買っちゃダメじゃん」と思いますよね。
しかし冒頭で述べた通り、私は「阿蘇の銀貨(15,200円の再受付分)」をすでに申し込み済みです。

一見、投資ロジックと矛盾しているように見えるこの行動には、私なりの2つの明確な境界線と勝算があります。

① 「日本国・造幣局」という絶対的な出所の信頼性

民間のインゴットも十分に信頼性は担保されていますが、日本国内において「造幣局が発行した」という事実以上の信用はありません。
偽物リスクが極めて低い実物資産として、15,200円程度であれば、多少の投資効率の悪さ(約5,000円のプレミアム)は「強固な安心料」として十分に許容できると割り切りました。

② 10年先の「銀需要」

これが最大の理由です。

現在、銀は半導体や太陽光パネルといったグリーンテクノロジーに不可欠な産業用メタルであり、長期的な需要は今後も増え続ける可能性が極めて高いと考えています。

コモディティ相場は10年で景色が激変します。
相当な代替技術(ブレイクスルー)が起こらない限り、長期保有で銀価格そのものが高騰すれば、現在の4,700円のプレミアムなど簡単に吹き飛ばしてプラス圏に浮上するというのが私の見立てです。

4. 迷いとリアルな出口戦略

基本は「国家の信用」と「長期的な銀の価値」を信じた長期保有スタンスですが、投資家としての本音を言えば、少し迷っている部分もあります。

それは、「記念銀貨としてのプレミアムがついている超短期のうちに、さっさと二次市場で手放して利益を確定させるのもアリではないか?」という誘惑です。

発行直後のコレクター需要があるうちにプレミアム付きで売り抜けるか、それとも10年先の銀価格暴騰を信じて金庫に眠らせておくか。
この「超短期」と「長期」の出口戦略のせめぎ合いこそが、実物資産投資のリアルな醍醐味であり、現在進行形で私が楽しんでいるポイントでもあります。

5. まとめ:実物資産投資の「健全な割り切り方」

結論としては、現在の環境で日本の記念貨幣を「短期で爆発的に儲かる純投資」として捉えるのはかなり厳しいと思います。

造幣局の価格設定は資産として保有するには明確に破綻していると思います。

ただし、以下のようなルールを持てるのであれば、ポートフォリオの「面白いアクセント」になります。

  • その時の地金価格と近い価格で購入できる場合
  • 「デザインが好き」「手元に置いておきたい」というコレクション・趣味枠として少額で楽しむ
  • 本気の貴金属投資は、純金・純銀インゴットやETFを中心に据える

結局のところ、実物資産は手元にある時のワクワク感を含めた「楽しむための資産」として割り切るのが一番健全です。
最近の銀貨はカラー銀貨だったりプリズム加工がしてあるので手元に実物が届くのがとても楽しみです。

阿蘇の銀貨が届いたら、またリアルな質感やプレミアムの動向を報告しますね。

皆さんはどう思いますか?
記念貨幣を持っている方、投資としてどう捉えていますか?

造幣局オンラインショップはこちら

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