◇ROE(自己資本利益率)とは?わかりやすく解説します◇

MMPAです。

企業の「稼ぐ力」を図る指標として有名なのが ROE(Return on Equity:自己資本利益率) です。
投資家の間では「ROEが高い企業は優良企業」と言われることも多く、実際に企業分析で最も重視される指標のひとつです。

この記事では、ROEの意味や計算方法、判断基準、ROAとの違い、改善ポイントまでわかりやすく解説します。


ROEとは何か?

ROEとは、株主が拠出したお金(自己資本)を使って、企業がどれだけ利益を生み出したかを示す指標です。


ROEの計算式

ROE=当期純利益÷自己資本×100

  • 当期純利益:会社が最終的に稼いだ利益
  • 自己資本:株主から預かっている資本(資本金+利益剰余金など)

ROEが高い=効率よく稼げている会社

例:

  • 自己資本 100億円
  • 当期純利益 10億円

ROE=10%

→ 株主から預かった100億円で10億円の利益を出している、という意味になります。


一般的なROEの目安

ROE評価
10%以上優良企業とされやすい
5〜10%平均的
5%未満効率が悪い可能性
0%以下赤字

※業界差は大きいので、同業他社との比較も必須です。


ROEが高い企業の特徴

  • 利益率が高い
  • 資本の使い方が上手い
  • 過剰な現金を抱えず、事業投資や株主還元が適切
  • 経営効率が良い

ROEの高さだけでは判断できない理由

ROEは“良く見せること”も可能な指標です。

① 借金を増やすことでROEが上がる

自己資本が小さくなるため、利益が同じでもROEは上昇します。

→ 借金まみれ企業のROEが高い場合は要注意。

② 一時的な利益で跳ね上がる

特別利益が出た場合、ROEは一時的に高く見えます。

③ 自己株買いで上がる

株数が減ることで利益効率は高くなるが、本質的な成長とは別。


ROEとROAの違い

指標意味主な視点
ROE株主のお金をどれだけ増やしたか株主の視点
ROA企業が総資産でどれだけ利益を生むか会社全体の経営効率

ROEは投資家視点、ROAは経営視点
→ 両方を見ることでバランス良い分析が可能!


ROEを改善する方法(企業側)

  • 利益率を上げる
  • 不要な資産を削減する
  • 過剰な現金を使い、事業投資・成長投資を行う
  • 自己株買いで自己資本を圧縮する

投資家がROEを見るときのポイント

  1. 過去5年の推移を見る(安定しているか)
  2. 同業他社と比較する(業界での位置づけ)
  3. ROAと併せて確認(借金頼みのROEではないか)
  4. 利益の中身を確認(特別利益で跳ねていないか)

まとめ

  • ROEは「株主の資本でどれだけ利益を生んだか」を測る指標
  • 10%以上が優良企業の目安
  • ただし借金で無理やり上げることもできるため注意
  • ROAや業界比較と併せて分析するのが大切

ROEは企業の「収益性」を見抜くうえで非常に重要。
高配当株を探すときにも役立つ指標ですので、ぜひチェックしてみてください。

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