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街そのものを実験場にするという壮大な構想を掲げ、トヨタが静岡県裾野市で建設を進めてきた 「ウーブン・シティ(Woven City)」 がついに第1期開業を迎えました。
これは単なる都市開発ではなく、トヨタが「モビリティ企業」への転換を示す象徴的なプロジェクトです。
ニュースでは「未来都市が富士山のふもとに誕生」と報じられ、実際にトヨタ関係者の入居も始まっています。
街全体が技術実証の場となり、自動運転やAI、ロボット、スマートホーム、エネルギーなど多様な次世代技術が検証されるとのこと。
投資家としては胸が高鳴る一方、「収益化はどうなるの?」「壮大すぎてリスクはないのか?」という冷静な疑問も浮かびます。
本記事では、ウーブン・シティの概要と魅力、リスク、そして投資家目線での見方を整理してみます。
ウーブン・シティとは?
ウーブン・シティは、トヨタ東富士工場の跡地(約30万㎡)に建設されている次世代都市です。
第1期は約5万㎡が開業し、14棟の居住・実証施設が完成。
まずは社員や関係者が入居し、300人規模の生活が始まります。
将来的には約2,000人の居住を見込み、外部の研究者や企業も「発明者(Inventors)」として参加する予定です。
都市コンセプトは以下の3つ:
- 人中心(Human-Centered)
- 絶えず進化する街(Ever Evolving City)
- 暮らしながら発明する(A Living Laboratory)
また、道路は自動車専用・パーソナルモビリティ専用・歩行者専用に分けられ、実社会に近い環境で技術の検証を行える設計になっています。
魅力と期待される効果
技術革新の加速拠点
街そのものが実験場であるため、研究室やシミュレーションでは得られないリアルなデータを収集できます。
自動運転やロボットが実際に人の生活に組み込まれ、そこで起きる課題を即座に検証できるのは大きな強みです。
参画企業の広がり
トヨタだけでなく、ダイキンやUCCなど多様な企業が参画しています。
成功すればパートナー企業への波及効果も大きく、トヨタグループ全体のブランド価値向上にもつながるでしょう。
マーケティング効果
「未来の都市を自社で運営している」というストーリーは、世界的な宣伝効果を持ちます。
自動車メーカーから“モビリティ社会の牽引者”へとイメージを変えていく武器になりそうです。
長期的なリターン
すぐに収益化できなくても、街で得られる知見や技術は資産です。
都市エネルギー、物流、医療など、商用化できる技術が生まれれば、トヨタの次の収益の柱になる可能性もあります。
リスクと懐疑的な視点
採算性が不透明
トヨタ自身も「収益を目的としたプロジェクトではない」と説明しています。
株主目線では「巨額投資の回収が不透明」という不安があります。
実証環境の限界
ウーブン・シティは制御された環境です。実際の都市の混雑や予測不能な人の行動を完全に再現できない点は課題で、「社会実装に直結するかは疑問」という声もあります。
ガバナンスと象徴性
一部アナリストは「創業家主導のレガシー構築」という側面を指摘しています。
象徴性は高いものの、実際の事業収益につながるかは別問題という冷静な意見も無視できません。
投資家心理:夢と不安の狭間で
投資家にとってウーブン・シティは、「夢を買いたい気持ち」と「リスクを管理したい気持ち」のせめぎ合いです。
- 期待派:「成功すれば世界のモビリティ社会を変える。トヨタの差別化要素になる」
- 慎重派:「採算が不透明。実社会への適用には距離がある。コストだけ膨らむかも」
私自身は「全資産をかけるプロジェクトではないが、部分的な成功でも意味がある」と見ています。
たとえば、自動運転やエネルギー管理の技術だけが成熟しても、それだけで十分にトヨタ全体に貢献するでしょう。
「部分成功」でも十分価値がある
ウーブン・シティは、単なる未来都市ではなく、「技術 × 生活 × モビリティ」を融合させた実験都市です。
成功すればトヨタの技術的優位性を高め、失敗してもそこで得られるデータや知見は必ず残ります。
投資家としては、夢を見つつも冷静な視点を忘れないことが大切。
私としては、こんなことができる企業ってトヨタくらいしかないんじゃないかと思ってわくわくしてます。
LFAを作ったトヨタの魂みたいなものを期待しています。
「不要な部分は売る、記念金貨のような資産は持ち続ける」と同じスタンスで、ウーブン・シティも「長期的には価値あり」と考えています。
トヨタの株が金貨になることを期待して!
あなたはどう思いますか?
「ウーブン・シティ」はトヨタの未来を変える起爆剤になるのか、それとも壮大な実験で終わるのか──。
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