MMPAです。
ETF解説最終回です。
第3回:具体的なポートフォリオ設計例|オルカン+S&P500を軸にした高配当ETFの活用法
はじめに
これまでの記事では、米国高配当ETF(VYM・QYLD・JEPIなど)と、オルカン・S&P500の特徴を解説してきました。
今回は、筆者自身の投資スタイルをベースに、実際のポートフォリオ構成例とその戦略意図を紹介します。
筆者の基本方針
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資産形成の主軸は「オルカン」と「S&P500」
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高配当ETFは1〜2割程度に抑えた「オプション的活用」
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無計画な購入を避けるため、あらかじめルールを決めて運用
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感情に流されず「買いたくなっても買わない」ことが重要
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実際の取り組み例
インデックス資産(合計90%)
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MAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):50%
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eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):40%
→長期的な資産形成を目的に、分散性・実績のある投資信託をメインに据えている。
高配当ETF(合計10%)
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QYLD(Global X NASDAQ-100 Covered Call ETF):数%
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JEPI、VYM、SCHDなど今後検討中
→配当金の受け取りによる“収入”も意識し、オプション的に保有。
実績:QYLDを10,000口購入
試験的にQYLDを最小単位(10,000口)購入済み。
目的は「配当の仕組みや動き方をリアルに体感する」こと。
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毎月分配金が発生する高配当ETFの仕組みを理解する
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元本の値動きと合わせて、自分に合うかどうか検証
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実際に運用してみないと分からない“肌感”を得る
なぜ高配当ETFを「主軸」にしないのか?
理由①:トータルリターンが劣後しやすい
QYLDやJEPIは「高配当」を得る代わりに「値上がり益」を犠牲にする構造。
資産を“増やす”という点では、オルカンやS&P500に長期的に劣る可能性がある。
理由②:課税面で不利になりやすい
配当金には日本で20.315%の税金がかかり、さらに外国税(米国10%)も引かれる。
オルカンやS&P500のようにファンド内で再投資される方が税効率が良い。
具体的な積立戦略(例)
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毎月:オルカン、S&P500に定額積立
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偶数月 or ボーナス時:QYLD・JEPIなど高配当ETFを少額購入
→成長と安定収入のバランスを意識しつつ、感情に流されない仕組み作り。
この戦略のメリット
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配当と成長の“いいとこ取り”ができる
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高配当ETFを少額に抑えることでリスクを管理
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月々の配当収入を体感できる楽しみもある
この戦略の注意点
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高配当ETFは「下がらない配当源」ではない
→元本割れ・増配/減配リスクがある -
為替の影響を受ける
→円高になるとETFの円建て価格が下がる可能性 -
ETFごとの性格を理解しておく必要がある
→QYLDは上昇益を捨てて配当を得る、JEPIはその中間、など
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まとめ
投資先 | 目的 | 役割 | 配分例 |
---|---|---|---|
オルカン | 世界分散・長期成長 | 資産のメインエンジン | 50% |
S&P500 | 米国成長・大型株集中 | メイン+米国特化 | 40% |
高配当ETF(QYLD・JEPI等) | 定期収入・相場への慣れ | オプション的存在 | 10% |
私はオルカンとS&P500を主軸として、現金が毎月入るQYLDを少しだけ買っています。
お昼1回分くらいですが、運用している全体からみるとチリツモです。
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