MMPAです。
「家賃保証があるから安心」と言われて契約したサブリース(一括借り上げ)。
しかし、いざ物件を売却しようとした時に「相場より大幅に安い価格でしか売れない」という現実に直面するオーナーが後を絶ちません。
なぜサブリースが付いていると、物件の価値が下がってしまうのでしょうか?
今回は、買い手(投資家)の視点から、その決定的な4つの理由と、高く売るための対策を分かりやすく解説します。
理由1:ターゲットが「投資家」に限定されてしまう
サブリース付きの物件は、購入後も原則としてその契約を引き継ぐ必要があります。
賃借人がその物件に入っていることが前提となるため、「立地が良いから、自分で住むために買おう」という一般の買い手(実需層)をターゲットにできません。
- 実需の相場: 「自分が住みたいか」で決まるため、高値で売れやすい。
- 投資の相場: 「いくら儲かるか(利回り)」でシビアに計算される。
市場が「投資家向け」だけに限定されるため、一般の不動産市場よりも売却価格の限界値が下がってしまいます。
理由2:利回りが低く計算される(収益還元法の壁)
投資家が物件を評価するときは、主に「収益還元法」(その物件がいくら稼げるか)で価格を決めます。
サブリース契約がある物件の収入は、実際の相場家賃ではなく、そこから10%〜20%ほど中抜きされた「保証家賃」になります。
物件の売却価格 = 年間の家賃収入 ÷ 期待する利回り
分子となる「家賃収入」が最初から低く抑えられているため、計算される物件の評価額(=売却価格)も当然、安くなってしまうのです。
理由3:借地借家法に守られた「解約できない」リスク
「じゃあ、売る前に解約すればいいのでは?」と思うかもしれませんが、ここが最大の難所です。
日本の借地借家法では、サブリース会社(借主)の権利が非常に強く保護されています。
オーナー側から解約を申し出るには「正当事由」が必要となり、簡単には解約できません。
- 高額な違約金(立退料): 解約条件として、家賃の数ヶ月〜1年分といった数百万円単位の違約金を請求されるケースが多々あります。
- 解約拒否: 最悪の場合、解約に応じてもらえず、サブリース付きのまま売るしかなくなります。
買う側からすれば、「管理会社を自由に変えられない」「将来の減額リスクを拒否できない」という縛りプレイの物件に見えるため、リスク込みの叩き値でしか買ってくれません。
4. 買い手の「ローン審査(融資)」が厳しくなる
次にその物件を買う人が投資用ローンを組む際、銀行の審査が入ります。
銀行側も「サブリース付き物件は利回りが低い」「将来、サブリース会社から一方的に家賃を下げられるリスクがある」という点を熟知しています。
そのため、物件の担保評価を厳しく見積もる傾向があります。
融資が引きにくい物件は買い手がつきにくいため、さらに価格を下げる要因になります。
💡 サブリース物件を少しでも高く売るための「2つの対策」
もし現在、サブリース付き物件の売却を考えているなら、そのまま売りに出すのは損です。以下の対策を検討しましょう。
1. まずは「契約書」の解約条項を徹底的にチェックする
契約書に「○ヶ月前に申し出れば解約金なしで解約できる」といった特約がないか確認します。
もし数ヶ月分の違約金で解約できるのであれば、違約金を払ってでも「一般の空室物件」または「通常管理のオーナーチェンジ物件」にしてから売った方が、トータルの売却益が大きくなる可能性が高いです。
2. サブリース物件の売却に強い「専門業者」に相談する
一般的な仲介業者だと、サブリース解約の交渉ノウハウを持っておらず、そのまま安値で売ることを勧められる場合があります。
サブリース会社の特性を理解し、解約交渉や、投資家へのアプローチに慣れている専門の不動産会社に相談するのが鉄則です。
まとめ:出口戦略を見据えた運用を
サブリースは購入時のリスクを抑える仕組みですが、「出口(売却)のリスクを激増させる諸刃の剣」でもあります。
まずはサブリースを利用しない通常の管理形態を選択するのが賢明です。
これから不動産投資を始める方はもちろん、すでに保有している方も、将来の「出口戦略」を意識して、契約内容を定期的に見直すことが大切です。
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