MMPAです。
三菱商事は、千葉県と秋田県の沖合で計画していた3つの洋上風力発電事業から撤退すると発表しました。
理由は物価高や円安による建設コストの高騰。採算が取れないと判断したためです。
発電規模は原発1.7基分に相当する大きな計画でしたが、白紙撤回となりました。
企業としては正しい判断
不採算が見込まれる事業から早めに撤退するのは、経営判断としては健全です。
赤字を垂れ流すよりも、資源や収益性の高い事業に資本を振り向ける方が株主にとってはプラスでしょう。
一方で、社会的には「環境事業から撤退」という印象はマイナスに映る可能性があります。
雇用や地域経済にも影響は避けられませんし、ESG投資を意識する資金からはネガティブに捉えられるかもしれません。
株価への影響は限定的
株価への影響は次のように整理できます。
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短期的な影響は軽微
洋上風力は話題性は大きいものの、三菱商事全体の利益構造に占める割合は小さいため、業績への直接的な打撃は限定的です。 -
「撤退の速さ」はむしろプラス評価
損切りを早めに行ったことは経営の健全性を示すもの。市場の一部ではポジティブに評価される可能性があります。 -
懸念はESG資金の反応
世界的に環境事業を重視する投資マネーが増える中、この撤退は一部投資家の離脱要因になるかもしれません。
総合すると、株価に与える影響は限定的で、商社株を動かす主要因は依然として資源価格や為替動向のほうが大きいと考えます。
まとめ
三菱商事の洋上風力撤退は、
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企業判断としては妥当
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株価への影響は限定的
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ESG投資家からの評価低下は懸念点
結論として、今回の件で株価が大きく揺さぶられる可能性は低いと見ています。
商社株を見る上では、引き続き資源市況や為替動向に注目することが重要でしょう。
※本記事は筆者個人の見解であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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