MMPAです。
金利上昇を背景に「MMF(マネー・マネジメント・ファンド)」が復活する動きが出ています。
長らく超低金利で姿を消していた商品ですが、再び各社が取り扱いを再開し、「預金より高利回り」として注目を集めています。
ただ、実際の利回りは預金+0.3%前後。
さらに元本保証はないという点で、「果たして投資商品としてどうなのか?」という疑問も残ります。
今回は、MMFの仕組みとリスク、そして投資家目線で見た位置づけを整理します。
🏦 MMF(マネー・マネジメント・ファンド)とは?
MMFは、短期の国債やCP(コマーシャルペーパー)など安全性の高い金融商品に投資する投資信託です。
もともと「預金より少し有利な利回りで、安全に資金を置いておく場所」として使われてきました。
低金利時代には利回りがほぼゼロとなり、多くの運用会社が販売を停止。
しかし、金利上昇によって再び再開の動きが出ています。
📈 魅力:預金より少し高い利回り
現在のMMFはおおむね年0.3〜0.5%程度の利回り。
普通預金(0.001〜0.1%)と比べれば、たしかに「少しマシ」な数字です。
安全資産でこの水準を出せるのは、金利上昇期ならではといえます。
⚠️ ただし、元本保証はない
重要なのはここです。
MMFは投資信託の一種であり、預金保険の対象外。
元本保証はなく、過去には海外で元本割れを起こした例もあります。
つまり、預金より利回りが高いぶん、リスクも確実に存在します。
「安全そうに見えるけど、実はリスク資産」というのがMMFの本質です。
💡 投資家目線で見ると「リターンが低すぎる」
投資として見ると、正直に言えばリスクの割にリターンが小さいです。
- 実質年0.3〜0.5%ではインフレに負ける
- 元本割れのリスクを取る意味が薄い
- 手数料・税金を考えるとリターンはさらに縮小
「少しでも増やしたい」気持ちは理解できますが、本気で資産を増やしたい人にとっては非効率です。
たとえば、
- S&P500連動ETF(VOOなど):長期平均7〜8%
- 日本の高配当ETF(1489・1478など):配当利回り3〜4%
こうした商品と比較すれば、MMFの位置づけはあくまで「一時避難所」にすぎません。
🧭 結論:「預金よりマシ、投資としては物足りない」
MMFの復活は、金利上昇局面の象徴的な出来事です。
しかし、投資対象として考えるなら「リスクに見合うリターンが得られない」と言わざるを得ません。
資産形成を目指すなら、
- 成長性のある株式
- 安定配当のETF
- 積立型の長期投資
こうした手段の方が、長期で見て確実に成果を上げやすいでしょう。

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