MMPAです。
今回は株式市場の割安・割高を判断する指標の一つ「バフェット係数(Buffett Indicator)」を紹介します。
1. バフェット係数とは
バフェット係数とは、株式市場全体の時価総額をGDP(国内総生産)で割った比率 のことです。
投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットが有効性を認めたことから、この名前がつきました。
- 計算式: バフェット係数=株式市場全体の時価総額GDPバフェット係数 = \frac{株式市場全体の時価総額}{GDP}バフェット係数=GDP株式市場全体の時価総額
2. 判断の目安
- 100%前後:妥当水準
- 70%以下:割安の可能性
- 120%以上:割高の可能性
もちろん単純にこの数値だけで投資判断はできませんが、株価水準を大まかに把握する目安になります。
3. アメリカのバフェット係数(例)
- 米国株全体の時価総額:約50兆ドル
- 米国のGDP:約28兆ドル
- バフェット係数:50 ÷ 28 = 約180%
👉 歴史的に見ても高めで、「米国株は割高」というシグナルを示しています。
ただし、アメリカはGAFAなどのグローバル企業が多いため、国内GDPと単純比較するのは難しいという見方もあります。
4. 日本のバフェット係数(例)
- 日本株全体の時価総額:約8兆ドル(円換算で約1,200兆円)
- 日本のGDP:約4.2兆ドル(約650兆円)
- バフェット係数:8 ÷ 4.2 = 約190%
👉 数値だけ見れば日本も割高水準です。
ただし、日本企業は内部留保が多く、株主還元も強化されつつあるため、近年はこの高水準が続いています。
5. 注意点
- 世界展開している企業が多い国(米国など)は、国内GDPとの単純比較が適切とは限らない
- 金利水準やインフレ率など、他の要因も株価水準に影響する
- あくまで「株式市場全体のざっくりとした温度感」をつかむ指標
まとめ
- バフェット係数は「株式市場全体の時価総額 ÷ GDP」で求める
- 100%が妥当、120%以上は割高の目安
- アメリカも日本も近年は180〜190%と歴史的に高水準
- 他の指標とあわせて「市場の割安・割高感」を判断する材料にすべき


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