MMPAです。
日経新聞の記事によると、国内企業の現預金が過去最高の100兆円を突破しました。
これは驚くべき数字ですが、ただ持っているだけでは経済成長にはつながりません。
今回は、現預金の多さがもたらす影響や、私たちが考えておくべきポイントを整理してみました。
現預金が増え続ける理由
企業の現預金が膨らむ背景にはいくつかの要因があります。
- 将来不確実性への備え
先行きが不透明な中、企業は現金を手元に置くことで、急な支出や景気悪化に対応可能にしています。 - 設備投資・賃上げに慎重
利益をすぐに投資や給与に回すより、安全策として現金を残す傾向が強いです。 - 銀行への預け入れによる間接的運用
銀行に預けることで、間接的には貸出や投資に回っていますが、企業の手元では「動かないお金」として残っています。
現預金増加のメリット
企業側には、現預金を持つメリットもあります。
- 短期的な安全性確保
何かあったときの支払いに備えられるため、経営リスクを軽減できます。 - 信用力の維持
現金が多いと金融機関からの信用も高く、融資条件が有利になる場合があります。 - 事業拡大の準備金
いざチャンスが来たとき、すぐに投資やM&Aに使える柔軟性があります。
現預金増加のデメリット
一方で、経済全体には負の側面もあります。
- 消費・投資の停滞
現金を抱えたままでは、設備投資や賃上げが進まず、景気回復の妨げになります。 - 経済循環の鈍化
銀行を介した間接的な投資はありますが、直接的な消費や事業拡大に比べると効果は限定的です。 - 過剰現金による政策課題
政府としては、この「眠ったお金」をどう活用させるかが大きな課題です。
私の視点:考えておきたいポイント
- 100兆円もの現預金がある一方で、企業は本当に必要な投資や給与に回せているのか?
- 急場をしのぐために現金を持つのは合理的ですが、支払い遅延や信用低下のリスクも無視できません。
- 法整備や税制・政策で、企業の現預金を有効活用できる仕組み作りが重要です。
ここで誤解してはいけないのは、
企業の内部留保がすべて「タンス預金のように眠っている」わけではないということです。
多くの企業は現預金を銀行に預けており、銀行を通じて間接的に資金が経済を循環しています。
銀行はその預金をもとに、企業や個人への融資、国債購入などを行い、
結果的にマクロ的には投資資金として回っている側面もあるのです。
ただし——
それはあくまで「間接的」な循環であり、企業自身がリスクを取って
新規事業・設備投資・人材育成に回すケースとは異なります。
資金効率の観点では、どうしても経済波及効果が小さくなる。
つまり、
「内部留保=死に金」ではないが、
「内部留保=経済成長の原動力」でもない。
この中間にある“もどかしい現実”こそが、
今後の政策やガバナンス改革の焦点になるはずです。
まとめ
- 国内企業の現預金は100兆円超と過去最高。
- 企業にとっては安全策であり、信用力維持や投資準備としての意義もある。
- しかし経済全体から見ると、直接的な消費・投資に回らないことは成長の足かせにもなる。
- 政策面での調整や企業の活用方法が今後の課題。
現預金は企業の“生命線”でありながら、同時に経済停滞のリスクもはらむ複雑な存在です。
私としては、企業の安全と経済活性化のバランスを注視していきたいと思います。
参照記事はこちら
崩せるか現預金100兆円の山 統治指針見直しへ、高市氏も関心
ロリポップのお得なキャンペーンをチェック↓クリックしてもらえると嬉しいです^^↓


コメント